蛍光表示管 FAQコーナー

BD(CIG)シリーズのFAQCL(メモリ発光)シリーズのFAQ

お客さまからよくいただく蛍光表示管に関するさまざまなご質問について、ここで例をあげて回答させていただきます。

FAQ 一般編
蛍光表示管(VFD)ってなんですか?
真空管と同じ原理で電子を飛ばし、蛍光体を発光させる、 伊勢電子で世界に先駆けて発明されたユニークな表示パネル(ディスプレイ)です。
英語では「Vacuum Fluorescent Display」略して「VFD」と呼ばれています。
いつごろからあるんですか?
1966年に伊勢電子工業の中村正 博士(現ノリタケ伊勢電子名誉会長)らによって発明されました。
その後発展を続けながら、年間1億パネルを超える生産があります。
どんなところで使われているのですか?
当初は電卓に採用されましたが、現在ではカーオーディオ、情報機器やPOSレジスタ、計測機器など、 あらゆる分野で「見やすいディスプレイ」として広く使われています。
液晶(LCD)とは違うのですか?
まったく異なる原理によるものです。 比べてみれば一見して違いがわかりますが、背面から光源を当ててその透過光をみるLCDとは違い、 VFDは表示そのものが発光(自発光)しているため、非常に高級感のある見やすい表示が得られます。
駆動電圧はどうですか?
VFDのサイズにもよりますが、一般的には12V〜50V程度です。
電圧はどうかけるのですか?
指定の電圧(12〜50V程度のDC)をフィラメント(−)とグリッド/アノード(+)に印加します。 フィラメントには別途フィラメント加熱用の電源(2〜6V程度のAC)が必要になります。
ライフ(寿命)はどうですか?
一般的には3万時間以上とされています。 (赤などのカラー蛍光体は短くなります。) 小型クロックのものでは10年経っても実用上十分な輝度を保っています。 また「ライフ」といっても電球の球切れのように、突然消えてしまうのではなく、 VFDの場合は徐々に輝度が低下していくというもので、 ある程度暗くなった時点(仕様書でのMIN輝度の半減値)を「ライフ」と定義しています。
itron ロゴ」ってなんですか?
ノリタケカンパニ−(ノリタケ伊勢電子)が製造販売する蛍光表示管の登録商標で、「アイトロン」と読みます。
FAQ BDシリーズ編
BDシリーズ(BDVFD)って何ですか?
ノリタケ伊勢電子が開発した新しいドライバ内蔵型(CIG)のVFDです。 VFDの内部ににスリムな高密度ドライバーチップを組み込んだものです。
これまでのCIGとは何か違うのですか?
従来のCIGはチップが比較的大きく、チップを取り付けるスペースが余分に必要でした。 BDシリーズでは、特別に設計したチップを採用することにより 通常のVFDと同じ外形サイズでもチップを組み込むことができます。
内蔵されているドライバチップの機能はどのようなものですか?
CMOSで構成されたドライバ、レベルシフタ、ラッチ、シフトレジスタからなり、 従来のVFD駆動用ドライバと同じ構成です。
スタティック駆動タイプの場合はラッチがメモリとして動作しますので、 一度書き込んだ表示データはドライバ内部で保持されます。
BDシリーズではどんな点がセールスポイントでしょうか?
・低電圧で高輝度が得られるスタティック駆動が実現しやすいこと。
・マルチプレックス表示では、制御できるセグメント数が大幅にふえます。よって、複雑なドットマトリクス表示が実現可能です。
・CIGタイプですから外部ドライバが不要。一般的なCPUから直接駆動することができる。
・ピン接続が僅か数本で良いので実装が簡単、標準化も実現。
 などいろいろな特徴があります。
「スタティック駆動」ではなにかいいことがあるのですか?
はい。スタティック駆動」には次のようなメリットがあります。
グリッド分割がないため自由なパターンレイアウトが可能
12V〜15Vの低電圧で駆動が可能
高輝度化が容易
低消費電力、長寿命、低ノイズ
表示ちらつきが全くない
グリッドスキャンが不要なため表示コントロールが容易
では何故BDではその「スタティック駆動」が容易なのでしょうか?
スタティック駆動とは、1つのセグメントに対して1つのドライバで駆動する方法のことです。
CIGタイプでない従来のVFDでスタティック駆動をしようとする場合、 個々のセグメントをひとつひとつリードピンに接続する必要があり、 従ってピン数が非常に多くなってしまいます。
BDシリーズではたくさんのセグメントをVFDの内部でドライバに接続してしまうため、 VFD外部に引き出すリードピン数は激減するため、 これまでスタティック駆動をあきらめていたような表示パターンの場合でも実現が可能になりました。
「マルチプレックス駆動」ではなにかいいことがあるのですか?
BDシリーズでの「マルチプレックス駆動」には次のようなメリットがあげられます。
ピン数が減るのでVFD実装が楽になり、PCBのレイアウトの自由度もアップ
外部ドライバが不要なため、PCBの小型化が可能
1チップマイコンの限界を遥かに超える膨大なセグメント数をコントロール可能
グリッドあたりのセグメント数を増やしてグリッド分割数を減らせば低電圧で高輝度化が可能
グリッド分割数を減らしてパターンレイアウトの自由度アップ
メリットはわかりましたが、コスト的にはどうですか?
同じ表示パターンのものをCIGでない通常VFDの「スタティック駆動」で実現しようとする場合と比較すると、 BDタイプの方が明らかにコストメリットがあると言えるでしょう。
また、同じパターンのものを通常VFDの「マルチプレックス駆動」で実現しようとする場合と比較する場合は、 その表示パターンのセグメント数などによりますが、セグメント数が比較的少なく、 いわゆるVFD専用マイコン(1チップマイコン)で直接駆動できるような場合は、BDの方がコスト的には不利になります。 逆に1チップマイコンで直接駆動できないようなセグメント数の多いような表示パターンの場合は、 BDの方がコスト的に有利と言えるでしょう。
BDシリーズの信頼性はどうですか?
駆動部分が真空内部に入っていますので、 接続ポイントも少なく理論的にも通常タイプより高いと考えられます。 寿命の面でも低電圧駆動の場合はその分有利になります。
BDシリーズに限界はありますか?
はい。現在内蔵できるドライバの耐圧は最大72Vですから、 グリッド数が百数十を越えるようなマルチプレックス駆動の場合は輝度がそれなりに暗くなってしまいます。
CPUとの適合は?
従来の蛍光表示管を直接駆動できるCPUが持つような高耐圧出力ポートは必要ありません。
汎用のCPUでシリアル出力付きものものであれば駆動可能です。
輝度階調はかけることができますか?
ブランキング(BK)をコントロールすることにより画面全体の輝度レベルをコントロールすることは可能です。
ご注意 ただし、誤動作の原因になることがありますので、 データ書き込み中にBKを変化させることは避けてください。
セグメント(ドット)ごとの輝度階調も可能なモデルがあります。
BDでカスタムデザイン対応は?
はい、可能です。開発費用および開発期間もこれまでのVFDとほとんど同じです。
FAQ CLシリーズ編
CLシリーズ(CLVFD)って何ですか?
新開発のアクティブマトリクスVFDです。 蛍光体のベースに半導体メモリのチップを内蔵しており、 従来のグラフィックVFDにない特色をもっています。
価格が高いと聞きましたがいくらぐらいするのですか?
従来の同じドット数のVFDと比べると、外付けのドライバ、メモリ、電源などを含んだコストと同じ程度です。
なにが特色ですか?
次のような特徴があげられます。
コンパクトなためこれまでまったく不可能だった小さなスペースに組み込む事が可能
高精細ドットマトリクスにより、図形、中国語、ハングルなどもくっきり表示
15Vの低電圧で駆動で超高輝度
スタティック駆動なのでローパワー、低ノイズ、長寿命
シンプルなCLK同期CMOSシリアルインターフェース
ピン数が少なくVFDの取り付けが劇的に容易
何に使うのですか?
日本語などの文字表示に適しています。 アルファベット以外の外国語の表示にも適しています。 限られたスペースに分かりやすい情報表示ができます。ほかにもシンボルや簡易グラフィックパターンも表示可能です。
字の大きさは?
1チップは16x16ドットで形成されています。 16x16ドットで約5.4mm角のものと約4.8mm角のものの2種類があります。
CLVFDの消費電力は?
小さな物では数百mWです。電力のほとんどはフィラメントで消費されます。
インターフェースは?
すべての表示ドットのデータがシリアルでつながっています。 従って、コントロール側で表示パターンをシリアルの状態にしてCLVFDに転送します。 クロックは、4MHZ程度まで使えます。例えば、256x32dotでは、 表示容量が8KBですので、最速で2ms/画面でデータ転送できます。
CLVFDのカスタムデザインはできますか?
標準チップをならべてカスタムVFDができます。 また従来のVFD構造と組み合わせることもできます。 なお、CLチップの文字寸法自体を変えるにはチップの開発が必要となります。
CLVFDのカラー化は?
CLVFDは現在ブルーグリーンの蛍光体のみです。 フィルターを使えば表示色は変えることができます。 マルチカラー化は蛍光体の種類を変える必要があるため、現時点では研究中です。
CLVFDの工業所有権は?
この技術はノリタケ伊勢電子が、開発した基本技術をもとに成立しており、 ここにある製品についても工業所有権が国内外で申請されています。