蛍光表示管アプリケーションノート


APF301 蛍光表示管の発光色とフィルタ



1.発光色
蛍光表示管の代表的な表示色として従来から目に優しく明るいGreenの発光色が広く用られてきました。
近年、蛍光体材料の開発が達み、現在では表1に掲げるように12種類が標準で実用化されています。 図1に各色の発光スペクトルを示します。

表1 カラー蛍光体 (2004年5月現在)
カラー名CIE色度
座標(TYP)
輝度比
新名称/略号(%)
Blue B 0.140.1815
Light Blue lt.B 0.180.1910
Light Greenish Blue-Nlt.G.B-N0.190.2620
Bluish Green B.G 0.200.4045
Green G 0.240.41100
Vivid Green vv.G 0.100.7320
Yellowish Green Ysh.G0.280.6220
Yellow Green Y.G 0.380.5740
Greenish Yellow Gsh.Y0.470.5130
Yellowish OrangeYsh.O0.530.4630
Orange O 0.600.4020
Reddish Orange Rsh.O0.640.3610
注)※ 表1の輝度比は、各蛍光体を同じ駆動条件下(ec=eb=26V、Du=1/16)で点灯した場合の輝度のおよその目安で、 Greenを100%とした場合の値です。

図1 CIE色度座標図2 各カラー蛍光体の発光スペクトル(参考)
図1 CIE色度座標図2 各カラー蛍光体の発光スペクトル(参考)
表1では蛍光表示管のベーシックカラーであるGreenと比べると、 その他のカラー蛍光体の相対輝度は低く、輝度レベルもばらばらのように感じますが、 実際にこれらを同一駆動条件で点灯した場合、 人の目で見た視覚的には、この輝度比ほど差は感じられません。
また、Green以外の蛍光体で構成された発光面積の小さいセグメントの周囲に、 比較的面積の大きなGreenのセグメントが配置されると、 人の目にはGreen以外の小さいセグメント部の色あいがくすんで見えたり、 輝度が暗く見えたりすることがありますので、 カラーコーディネート上注意が必要な場合があります。
なおGreen、Light Blue、Vivid Green以外のカラー蛍光体については、 寿命という点では比較的短くなるためため、 点灯頻度の多いような表示パターン部にはできるだけ採用しないというような設計にすれば、 より長く蛍光表示管の表示品位を保つことが可能です。

2.フィルタ
蛍光表示管を製品に組み込む場合、主に次のような目的でフィルタが使用されます。
  1. ・コントラストの向上
  2. ・表示カラーの調整(色合い、輝度)
  3. ・蛍光表示管の保護
2.1 コントラストの向上
蛍光表示管の各セグメントは白色の蛍光体で覆われており、 直射光が蛍光体面に入射すると、点灯セグメントと非点灯セグメントのコントラストが低下します。 各波長に対して均一な透過率特性を持つ、 ニュートラルグレイ系(スモーク)のフィルタを蛍光表示管の前面に取り付けることにより、 表示のコントラストを向上させることができます。 一般には5〜30%程度の透過率を持つフィルターが用途に応じて使用されます。

2.2 表示カラーの調整
(1)Green単色表示
蛍光表示管がGreenの単色の場合はカラーフィルタによって、かなり自由にカラーを調整することが可能です。 Greenは輝度レベルが高く、また幅広い発光スペクトルを持つためです。

(2) マルチカラー表示
複数の表示色を一つのフィルタで同時に調整することができます。
例えばGreenとOrangeの組み合わせの場合、薄いピンクのフィルタを使用すると、 Greenは白色に、Orangeは深い赤色になりコントラストも向上します。
実際のフィルタ選択の際にはフィルタメーカーとよくご相談の上、実物で確認しながら決定してください。


図3 各色フィルタの分光透過率特性

図4 マルチカラー表示用に適したピンク系フィルタの透過率特性



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