Arduinoに接続した温湿度センサの値を液晶に表示する

はじめに
このシリーズでは、Arduinoにタッチパネル付きTFT/LCDディスプレイを繋いで、様々なものを開発していく様子を解説していきます。ここではノリタケ伊勢の7インチ静電容量タッチTFT/LCDモジュール「GTWV070S3A00P」を使用しています。
今回は、Arduinoと接続した温湿度センサーモジュール DHT11 のデータを取得し、温度と湿度をディスプレイ上に表示させるプロジェクトを作成していきましょう。
なお、この記事は前回の記事(「タッチ液晶モジュールからArduinoに接続したLEDを操作する」)の続きになります。
温湿度センサ モジュール DHT11の接続
温湿度センサーモジュール DHT11 から値を受け取るために、前回の回路にDHT11を追加します。今回使用する DHT11 はモジュール化されています。 GND、5V、DATA の3つのピンを、それぞれ Arduino に接続します。今回は DATAピンをArduinoのD10に接続しましたが、入手するDHT11モジュールによっては配線位置が異なることがあるので、確認してください。
(GT-SPと Arduinoの配線については省略しています。詳細が必要な場合は前回までの記事を参照してください。)

GT-SP用プロジェクトの作成

ページ「PAGE_0」に「TEXT_0」~「TEXT_3」の4つのテキストオブジェクトを作ります。「TEXT_0」には「Temperture」、「TEXT_2」には「Humidity」の見出しを入れておきます。「TEXT_1」は温度、「TEXT_3」は湿度を表示するためのオブジェクトになります。
このテキストオブジェクトは、Arduinoから送信される値を表示するための受信側の役割を果たしますので、イベントアクションの設定は必要ありません。
Arduino用プログラムの作成
前回までの記事を参考に、以下のプログラムを作成していきます。
なお、DHT11センサーを使用するために、以下の2つのライブラリが必要です。それぞれのページの「CODE > DOWNLOAD ZIP」からライブラリのZIPファイルをダウンロードし、Arduino IDEの「スケッチ > ライブラリをインクルード > .ZIP形式のファイルをインストール」を行ってください。
https://github.com/adafruit/Adafruit_Sensor
https://github.com/adafruit/DHT-sensor-library
プログラム解説
DHT11を使用できるようにするために、冒頭にライブラリやピン設定などを行います。
dht.readTemperature()で温度、dht.readHumidity()で湿度を受け取ります。dht.readTemperature(true)については、「true」ならば華氏(℉)、何も指定がなければ摂氏(℃)で温度を返す仕様です。
受け取った値に単位を付け加えて、テキストオブジェクトに表示させています。
プログラム内のdelay(2000)は、DHT11の仕様により2秒間隔でないと正確な読み取りができないため挿入されています。詳細についてはDHT11の仕様を参照してください。
実行結果

DHT11で得た湿度と温度をテキストオブジェクトに表示することができました。センサ値の表示は頻繁に利用できる機能です。
次回は今回の値を使い、GT-SPに様々な装飾を施します。