駆動タイミング
グリッドスキャン周波数(リフレッシュ周波数)
マルチプレックス駆動において、グリッドスキャン周渡数が低くなると、 発光周期が眼の残像時間より長くなり表示のちらつきを感じるようになります。
また、アノード、グリッド電流はフィラメント電圧によって変調されるので、 フィラメント駆動周波数とグリッドスキャン周波数の差が40Hz以下になるとちらつきを感じるようになります。 従ってグリッドスキャン周波数は、ちらつきの発生を防ぐため、120Hz以上に設定してください。 一方グリッドスキャン周波数があまり高くなり過ぎると、 ブランキング時間に対して十分な発光パルス幅が取れなくなるため、デューティが小さくなり輝度が暗くなることがあります。
桁間ブランキング
マルチプレックス駆動においては、 蛍光表示管と駆動回路の電極間静電容量とドライバ特性により駆動パルスの波形がなまり、 実際には図6(a)に示すようにパルスの立ち下がりが次のタイミングに重なり合うことがあります。
図6(a)の斜線で示したタイミングでは、Gn+1桁の表示がGn桁に薄く表示されることがあります。 この現象を防ぐために実際の駆動では、図6(b)に示すようにブランキング時問を取ります。 この時間の長さは波形なまりの程度によりますが、通常は5~数10マイクロ秒程度の値をとります。 ドライバのプルダウン抵抗の値が大きいほど、 またドライバから蛍光表示管までの配線が長いほど、波形のなまりが大きくなります。
図6 桁間ブランキング
ブランキングはグリッド側とアノード側のどちらにも入れることができますが、 スイッチング回数を減らすことのできるグリッド側に入れることをおすすめします。
VFD全般 アプリケーションノート
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蛍光表示管の原理と構造(APF102)
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蛍光表示管の信頼性と品質保証 (APF103)
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蛍光表示管の取り扱いに関するお願い (APF104)
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デザインガイダンス (APF101)
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蛍光表示管の駆動方法 (APF201)
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蛍光表示管の発光色とフィルタ (APF301)