発光色について
蛍光表示管の代表的な表示色として従来から目に優しく明るいGreenの発光色が広く用られてきました。 近年、蛍光体材料の開発が達み、現在では多くの蛍光体が実用化されています。 図1に各色の発光スペクトルを示します。
発光色
表1では蛍光表示管のベーシックカラーであるGreenと比べると、その他のカラー蛍光体の相対輝度は低く、輝度レベルもばらばらのように感じますが、 実際にこれらを同一駆動条件で点灯した場合、人の目で見た視覚的には、この輝度比ほど差は感じられません。
また、Green以外の蛍光体で構成された発光面積の小さいセグメントの周囲に、 比較的面積の大きなGreenのセグメントが配置されると、 人の目にはGreen以外の小さいセグメント部の色あいがくすんで見えたり、 輝度が暗く見えたりすることがありますので、カラーコーディネート上注意が必要な場合があります。
なおGreen、Light Blue、Vivid Green以外のカラー蛍光体については、 寿命という点では比較的短くなるためため、 点灯頻度の多いような表示パターン部にはできるだけ採用しないというような設計にすれば、 より長く蛍光表示管の表示品位を保つことが可能です。
図1 CIE色度座標
図2 各カラー蛍光体の発光スペクトル(参考)
表1 カラー蛍光体 (2004年5月現在)
※最新のカラー蛍光体は別途お問い合わせください
カラー名 | CIE色度座標(TYP) | 輝度比※ | ||
新名称/略号 | X | Y | (%) | |
Blue | B | 0.14 | 0.18 | 15 |
Light Blue | lt.B | 0.18 | 0.19 | 10 |
Light Greenish Blue-N | lt.G.B-N | 0.19 | 0.26 | 20 |
Bluish Green | B.G | 0.20 | 0.40 | 45 |
Green | G | 0.24 | 0.41 | 100 |
Vivid Green | vv.G | 0.10 | 0.73 | 20 |
Yellowish Green | Ysh.G | 0.28 | 0.62 | 20 |
Yellow Green | Y.G | 0.38 | 0.57 | 40 |
Greenish Yellow | Gsh.Y | 0.47 | 0.51 | 30 |
Yellowish Orange | Ysh.O | 0.53 | 0.46 | 30 |
Orange | O | 0.60 | 0.40 | 20 |
Reddish Orange | Rsh.O | 0.64 | 0.36 | 10 |
※表1の輝度比は、各蛍光体を同じ駆動条件下(ec=eb=26V、Du=1/16)で点灯した場合の輝度のおよその目安で、 Greenを100%とした場合の値です。
VFD全般 アプリケーションノート
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蛍光表示管の原理と構造(APF102)
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蛍光表示管の信頼性と品質保証 (APF103)
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蛍光表示管の取り扱いに関するお願い (APF104)
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デザインガイダンス (APF101)
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蛍光表示管の駆動方法 (APF201)
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蛍光表示管の発光色とフィルタ (APF301)