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フィラメントバイアス電圧

カットオフ特性(グリッド、アノードカットオフ電圧)

 グリッド電圧(ec)を定格条件に固定し、アノード電圧(eb)を変化させた場合の輝度(L)は、図14のような特性となります。 また、アノード電圧を一定としグリッド電圧を変化させた場合には、図15のような特性となります。 これらの特性曲線の左端で輝度が消去される電圧を、それぞれアノードカットオフ電圧(Ebco)、 グリッドカットオフ電圧(Ecco)といいます。

図14 アノード電圧と輝度の関係

図14 アノード電圧と輝度の関係

 

 これらの値は実際のフィラメント電圧と波形の影響を大きく受けます。 仕様書に記載されるカットオフ電圧の値は、 一般的にAC商用電源でセンタータップ接地を前提としているため、 フィラメントの駆動波形がサインウエーブでなかったり、 センタータップを用いないような場合には、 実際に完全に消去が可能な電圧が異なることがありますのでご注意ください。

図15 グリッド電圧と輝度の関係

図15 グリッド電圧と輝度の関係

 

フィラメントバイアス電圧 Ek

 フィラメントバイアス電圧(Ek)はカットオフ電圧を満足させるため、 フィラメント電位をアノード・グリッド駆動波形のオフレベルより持ち上げる(バイアス)電圧です。 従って一般的には図16のように、電源電圧Vdispはec、ebにこのEkを加えた電圧が必要になります。 (BDシリーズ、CLシリーズでは、EkはVDD2に含まれています。)

 一般的な駆動回路においては、 図16に示すように一般的にはツェナーダイオード(ZD)を用いバイアス電圧を与えます。 フィラメントバイアス電圧の値は仕様書に規定されたグリッドカットオフ電圧のMIN.値と同じか、 少しだけ深い(大きい)値に設定してください。 ただし、これはフィラメント電源のセンタータップにカソードバイアスを与える場合で、片側へ与える時は さらに深い値が必要です。

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図16 フィラメントバイアス回路

 

 なお、センタータップが取れない場合は、 抵抗によるフィラメント電位の等価センター値を作る事もできますのでご相談ください。

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