フィルタについて
蛍光表示管を製品に組み込む場合、主に次のような目的でフィルタが使用されます。
・コントラストの向上
・表示カラーの調整(色合い、輝度)
・蛍光表示管の保護
コントラストの向上
蛍光表示管の各セグメントは白色の蛍光体で覆われており、 直射光が蛍光体面に入射すると、点灯セグメントと非点灯セグメントのコントラストが低下します。 各波長に対して均一な透過率特性を持つ、 ニュートラルグレイ系(スモーク)のフィルタを蛍光表示管の前面に取り付けることにより、 表示のコントラストを向上させることができます。 一般には5~30%程度の透過率を持つフィルターが用途に応じて使用されます。
表示カラーの調整
Green単色表示
蛍光表示管がGreenの単色の場合はカラーフィルタによって、かなり自由にカラーを調整することが可能です。 Greenは輝度レベルが高く、また幅広い発光スペクトルを持つためです。
マルチカラー表示
複数の表示色を一つのフィルタで同時に調整することができます。 例えばGreenとOrangeの組み合わせの場合、薄いピンクのフィルタを使用すると、 Greenは白色に、Orangeは深い赤色になりコントラストも向上します。
実際のフィルタ選択の際にはフィルタメーカーとよくご相談の上、実物で確認しながら決定してください。

図3 各色フィルタの分光透過率特性

図4 マルチカラー表示用に適したピンク系フィルタの透過率特性
VFD全般 アプリケーションノート
-
蛍光表示管の原理と構造(APF102)
-
蛍光表示管の信頼性と品質保証 (APF103)
-
蛍光表示管の取り扱いに関するお願い (APF104)
-
デザインガイダンス (APF101)
-
蛍光表示管の駆動方法 (APF201)
-
蛍光表示管の発光色とフィルタ (APF301)